2013年8月25日(日) 　アンソニア　掛時計

　広島県内からのご依頼、アンソニアの掛時計です。
　アメリカで１８５４～１９２９年のおよそ７０年間に渡って、時計の生産を行っていた会社です。日本にも多くの 時計が輸入され、当時はこのメーカーの時計の設計を手本に生産された時計も数多く存在します。

　この時計、振子裏のラベルの記載で、アンソニアと紹介しておりますが、中の機械はウォーターベリー社 のものが使われているという不思議な状態です。ウォーターベリーという会社も、アンソニア社とほぼ同時期にアメリカ で時計を生産していた会社で、現在のタイメックス社の起源にあたる会社です。アンソニア同様、当時の日本にも多くの時 計が輸入されています。特に機械を交換した形跡も見られませんので、おそらくこの状態で組み上げられたものと推測 されます。

　修理についてですが、機械の傷み具合は年代相応でしょうか。少なくとも１００年前後は経過しているものと思わ れますので、やはり単純な分解掃除では調子は戻りません。各部の細かな調整を行っています。
　外箱は、下の画像のように部品の接着がはがれてしまい、振子室のガラスもはずれた状態でした。また、文字盤も途中 で張り替えられていたようです。修理後の画像のアラビア数字の文字盤を希望されましたので、新しく交換しています。木部、 真鍮部は磨きを繰り返しまして、輝きをとりもどしています。

　大変お待たせ致しました。

　　2013年8月20日(火) 　エルジン　懐中時計

　広島県内からのご依頼、エルジンの懐中時計です。

　機械は15石、ケース・チェーンは金と、当時としても高価な部類になるのではないかと思われます。
　またケースやチェーンにも綺麗な彫刻が施されています。
　「あまり持ち歩いていなかったようです」とのことだけあって、外観にも大きな傷は見当たりません。

　ガラスが割れてなくなっていたのですが、運良く当店の新品部品ストックに合うものがありました。
　両蓋の懐中時計は、非常に薄いガラスを使っているものが多く割れやすいので、注意が必要です。

　大変お待たせ致しました。

　　2013年8月10日(土) 【お知らせ】電話でのお問い合わせについて

　下記のとおり、本日22：00からのBSフジ『一滴の向こう側』で当店が紹介される予定ですが、 放送時間は営業時間外となっておりますので、電話でのお問い合わせについては、11日（日）営業時間までお待ちく ださいますよう、ご協力をお願い致します。

　また、メールでのお問い合わせにつきましても、返信に２～３日かかる場合がございます。事前にご了承願います。

　　2013年8月5日(月) 【掲載情報】BSフジ『一滴の向こう側』

　ＢＳフジで毎週土曜日 22：00～22：30に放送されていますドキュメンタリー番組、『一滴の向こう側』 で当店が紹介されます。
　今回は「あの瞬間を再び・・・　大切な思い出を甦らせる」というテーマで、当店と京都で映像フィルム修復をされて いる吉岡映像さんが取り上げられます。

　放送は下記のとおり、４週に渡ります。８月１７日以降の放送日・放送時間は変更になる可能性があります。

　　【第１話】　８月１０日（土）　22：00 ～ 22：30
　　【第２話】　８月１７日（土）　22：00 ～ 22：30　（予定）
　　【第３話】　８月２４日（土）　22：00 ～ 22：30　（予定）
　　【第４話】　８月３１日（土）　22：00 ～ 22：30　（予定）

～番組ホームページ～
　　http://www.bsfuji.tv/itteki/

　ぜひご覧になってみてください。

　　2013年8月4日(日) ハート・Ｈ・精工所 掛時計

　広島県内からのご依頼、愛知県にあった時計メーカー「ハート・Ｈ・精工所」の掛時計です。大正時代のものでは ないかと思われます。

　随分長い間動いてきたと思われる、使用に伴う摩耗が全体に多く見られました。大きな部品の破損はありません でしたので、細かな調整を繰り返して調子を取り戻しています。
　文字盤はペイント。色の剥がれが少し見られましたので、部分的に少し修復しています。
　ガラス枠、文字盤枠、振り子などは丹念に磨いて、元の輝きを取り戻しています。外箱も部品のはずれなどがなく、 比較的程度の良い状態でしたので、磨きを繰り返して艶を戻しています。

　大変お待たせ致しました。